【C-Lab研修】 航空安全フロンティア名古屋研修

  皆様こんにちは

リーディング大学院 博士課程前期1年の大塚です.

今回は8月上旬に行われました,C-lab研修「航空安全フロンティア」の名古屋地区研修について報告いたします.

※こちらの授業は工学研究科との共同開講科目になっております.

 

参加学生

リーディング大学院:5名 工学研究科: 4名

研修期間 13.8.8~8.9

 

「航空安全フロンティア」では,航空機運用の安全性から防災運用までを課題とし,現状の理解と今後の取組について学んでいます.

 

今回は研修の一環として名古屋地区へ見学に向かいました.

名古屋地区は日本の航空機開発拠点であり,メーカやJAXAをはじめとした多くの施設が集中しています.

見学では防衛省,JAXA,民間機メーカへお邪魔しました.

(航空機の製造過程は秘匿性が高いため,今回はJAXAについてのみ紹介します.)

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国産旅客機 YS-11

        

  「航空機の開発について」

みなさんは航空機開発についてどういったイメージをお持ちでしょうか?

翼の設計,機体の強度,材料など開発しなければならない部品はたくさんあります.

一般的に,航空機の開発には構想からだと20年が必要と言われており,機体の納入後は点検を繰り返して10年近く運用されます.機体を開発する場合,30年ほど先の未来を見通して性能を決めていくことが要求されます.

 

ところが,日本での航空機開発上の急務課題は,こうした部品の性能ではありません.今急がれているのは,航空機が持つ性能の実証と安全性を証明するシステムづくりです.日本の航空機メーカは,米や欧州の製造メーカの下請けとして多くの基幹部品を製造してきました.一方で自衛隊向けに対しては,ほぼ純国産の機体を開発する能力を持っています.しかし民間輸送機については,戦後に日本主導で機体の開発設計が行われたことは一度しかありません.戦後に唯一開発された「YS-11」という機体も継続的な事業へとは発展しませんでした.今日本では,国産初のジェット旅客機「MRJ」の開発を目指して,機体の安全性を検証する体制の構築が急ピッチで進められています.航空機の安全性を保証するためには,製造計画,設計書,施設管理状況,装置試験,実機試験な ど数えきれないほどの項目とそれぞれの項目に対する安全基準の策定が必要となり,世界中の空で安全に運用するために多くの機体試験が実施されます.

 

 

安全に関するJAXAの役割

現在日本では,戦後初の民間旅客機の開発が進んでいます.機体の設計はすでに完了しており,現在は海外メーカからの部品調整と飛行に関する安全性を証明する手続きを行っている段階です.そのため,一刻も早く航空機の安全性を評価するシステムづくりが求められています.JAXAでは,国やメーカと共同してこのシステムづくりのサポートを行っています.今回見学した「JAXA名古屋空港研究開発拠点」では,各種装置の飛行試験に向けた試験設備を整えています.その中でも有名なのが「飛翔」とよばれる小型ジェット機です.JAXAでは,飛翔を用いて様々なデバイスの実機試験を行っています.

 

どんな乗り物でも安全性は重要ですが,航空機は通常の機器よりもはるかに高い安全性が要求されます.安全な航空機の開発を確実なものにするため,技術開発が続けられています.

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JAXA名古屋空港研究開発拠点管制室

 

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小型ジェット実験機「飛翔」

 

     報告:大塚 光(リーディング大学院生)