【報告】2017年度東北大学学位プログラム推進機構 リーディングプログラム・国際共同大学院プログラム学生修了式

2018年3月28日、
「2017年度東北大学学位プログラム推進機構
リーディングプログラム・国際共同大学院プログラム学生修了式」
が工学研究科中央棟大会議室において行われました。

グローバル安全学トップリーダー育成プログラムの20名の修了生を代表して
柳田泰宏(理学研究科修了)が挨拶を述べました。

【挨拶全文】
本日は私たち修了生のためにこのような式典を用意して頂き、誠にありがとうございます.そして,これまでにリーディング大学院を支えてくださった教職員・また御来賓の皆様のご臨席を賜りましたこと、修了生代表として御礼申し上げます。
今では複数ある学位プログラムの中でも,私たちの安全・安心というテーマを軸にしたリーディング大学院プログラムの教育は,ちょうど5年前にスタートしました.特に災害・防災といった観点を交えた私たちのプログラムでは,博士人材が社会的な要請に対しどう考え,立ち振る舞うべきかということを強く意識させるような場面が多かったと感じております.私自身の経験からいえば,当初,単に研究内容と防災の関わりの有無を見出すという狭い視野でしか行動できなかった自分の姿を未だに覚えています.その中で私の考えを少しずつ解すきっかけになったのは,異分野の学生同士でチームを組み,2年に渡って取り組んだインドネシアの火山災害・防災に関する自主企画活動でした.ここでは詳細を語ることはできませんが,気づきとして得られたのは,自分の専門分野との類似性が問題なのではなく,研究によって培われた核となる能力が異なる分野に直面しても発揮,実践されることが重要であるということです.特に自然科学に根差した基礎研究を行う私にとっては,災害という切り口から挑戦できた活動でこの認識が得られたことは今となってはかけがえない経験になりました.
しかし.このような博士人材の潜在能力に関しては,既に多くの方が気付いているのではないでしょうか.一方で,社会では博士人材の応用に依然として戸惑いが感じられているのも一つの側面であろうと思います.この課題に対し,リーディング大学院プログラムの根底にあったのは,学問体系を重んじる大学が人材育成の場として機能しているかを示すことであると私は考えます.そのような状況において,私たち修了生は大学や研究所というアカデミアの分野にその道を見出した者,これまでの経験を生かして企業で研究をする者,またそれとはまったく異なる分野を進む者と,様々な道を選びました.結果としては一つの選択です.しかし,それに至る過程ではプログラムの開始時にアカデミアで研究だと思っていた者が企業に就職し,企業に就職だと思っていた者がアカデミアでの研究に進むというように,互いの考えに触れながら多くの葛藤を経験してきました.私たちの選んだ道は,これまでに属した専門分野で直接的には貢献はできない進路もあり,結果だけを見ると損失に捉えられてしまう可能性もあります.ただ,この多様な進路選択は長期的に見れば,科学や技術,そしてそれらを統べる学問の最良の理解者を社会に送り出すという点において,未来への投資として作用するはずであると私は信じています.リーディング院生が身に着けた素養,そして幅広い選択肢に対し抱いた葛藤が,学問と社会の懸け橋として,さらに社会に博士人材の多様性の意義を問いかける礎として機能することを望むと同時に,次世代の博士人材像を導く存在として,私たち修了生は,本日,この学び舎から旅立ちたいと思います.
最後になりますが,教員の方々にはグローバル安全学トップリーダー育成プログラムの立ち上げから運営にご尽力くださり、私たちに貴重な学びの機会を与えてくださいました.事務室の方々には,慣れない事務手続きを優しく手ほどき頂きました.専任教員の方々には,時にわがままな私たちの意見を受け止め,見守り続けてくださいました.皆様に対し,この場だけでは言い尽くせない感謝の気持ちを修了生一同,感じております.グローバル安全学ならびにリーディングプログラムの発展をお祈り申し上げ、修了生代表のあいさつとさせて頂きます。

平成30年3月28日
グローバル安全学トップリーダー育成プログラム 修了生代表 柳田泰宏

Graduation ceremony 20180328

修了式終了後、この3月で退任される花輪理事および氏家事務室長に同窓会「糖華会」よりお礼の花束が進呈されました。

【記事リンク】

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